『お父様と私』

【そのにじゅうなな】 作・何処


『青葉です。博士の身柄は無事確保、付近に潜伏中の突入部隊、支援部隊は既に鎮圧しました。爆発物の処理も終了、現在安全を確認中です。』
『ご苦労、葛城二佐は現在暗殺実行部隊を制圧中、赤木博士は現在松代のサブと箱根のバックアップによるマギダミーでサイバーアタックに対抗中だ。』
『了解、安全確認後帰還予定、以上!』
『はい葛城、日向君か、こっちは順調よぉ…よっしゃあ!こっちも全員拘束したわ…はぁっ!?どおゆう事!?…え゛…あ、あくどい、流石髭…解った、直ちに撤収。身柄は当局に引渡してくるわ、20分後帰投予定。じゃ!』
「副司令、予定通り偽装データの流出を確認。赤木博士から連絡です、現在ファイヤーウオールによる防壁展開に第三次漏洩でウイルス進行は停止。」
「特殊部隊はジオフロントへの水際でトラップ誘導に成功、侵入者全員身柄を確保した模様です。」
「うむ、日向君、後処理が終わり次第部隊を二次防衛線へ、次は強行策で来るぞ(流石碇、ここまで読んでいたとは…)。」
『シンジ君、アスカちゃん、レイちゃん、もう暫く待ってて。今は出撃の予定は無いけど、未だテロリストの市内潜伏が恐いわ、今日明日は学校を休むよう手配済みよ、今日は本部に泊まってね…ごめんね皆。』
『仕方無いですよ…学校も臨時休校になったってトウジから連絡がありました。』
『碇君と私はネルフから公休で届けが出ましたし』
『あたしは今日明日は家庭の都合って事で春日さんが連絡済み、明日は病院で定期検査と届けが出てたし、問題無いわ。』
『…この騒ぎが収まったら皆でアクアランドに行かない?』
『あ、いいわね!この間レイとヒカリと久々に買い物行って新作水着買っちゃったの!レイのなんかフリル付きでかっわいーの!!』
『キャーッッ!見たい見たいっ!』
『あの…私…未だ可愛いって…良く解らなくて…』
『…シ〜ン〜ジ〜、あんた何やってるのよ!…やかましい!ちゃんと可愛いなら可愛いって言ったげなさい!ったり前よ!…大体ねぇ、レイはあんたに可愛いって言われたくて一生懸命選んだのよ!』
『…選んだのはアスカ…』
『…綾波、空気読もう…』
『シンジ!グッジョブ!』
『シンジ君…成長したわね!お姉さん嬉しいわっ!』
“マヤちゃん…副司令が頭抱えてる…”
『コ、コホン!皆、今から指示事項を通達するわ。シンジ君は一次待機、レイとアスカは二次待機よ、本部内で待機してて。じゃあ三人共お願いね。』

『あ、青葉です、何か神鷹博士がお話があるそうで…替わります。』
『第三新東京総合病院の神鷹です、この度は危ない所を救けて頂き有難うございました。』
『ネルフ副司令の冬月です。こちらこそそちらに助けられました。ご協力感謝します。』
『え?…ああ違う違う、そっちとは別…失礼。少々立て込んでまして、そうそう、本物の日向君とやらを拝見したいが、宜しいか?』
『ええ、構いませんよ…日向、ご指名だ。』
『はい、ネルフ作戦課の日向です。この度は私の偽物が色々とご迷惑を…』
『いや、中々刺激的な体験だった。君の事前連絡のお陰で偽物だと解ってたからな、感謝する。』
『有難うございます。ですが、そちらの職員の機転のお陰で直ぐに対処できました。寧ろ此方がお礼を申し上げたい程です。』
『ほほう、偽物より好青年だな、この顔で生足痛っ!…手加減しろお前…ほら代わったげるから…じゃ代わりに…大丈夫一言だけだ「お迎えがマコト君じゃ無くて残念だった」とEカップが言って』『キャーキャーキャーキャーッ!!』
『邪魔するなよ、大体「はい。少し期待してました。」って可愛い顔…ブツッ』
「…」
「…」
『ピッ…へぇ〜『期待してました』かぁ』
『ピッ…ほぉ〜、やるこたぁやってるのね〜日向君』
「ふ〜ん…日向君、そーゆー事かぁ…」
『ピッ…面白い事聞いちゃった…成る程ねぇ…』
「…まずい所を押さえられたな日向…ククッ!」
「…副司令〜…」
『…済まんな、あー失礼、少しトラブった。君と話したいそうだ、代わるぞ。』
「あー、皆、少しは気を効かせんか…六番外線を使え。武士の情け、骨は拾ってやる。」
『「え?あ!一寸ぉ!?」』
『…あ…いや君が先に…え?いや…しかし…から呼び出しが…急にそんな…言ったって…色々都合が…ん?ちょ、一寸待…え?は、博士!?…ななな何でそれを、あ!…引っ掛けましたね…代わって下さい…』
『お疲れ…てゆうか…君の上司って一体…ん。あ、うん。…あ、ああ、…うん、じゃ。』
「ククククッ!」
「伊吹君、控えろ…ご苦労。」
「…恨みますよ…」

「副司令、政府より入電です…戦略自衛隊は第三新東京市郊外にてゲリラ部隊と現在交戦中!」
「来たか!呼んで正解だったな。」
「近海上の偽装商船を臨検、BC兵器を発見!?嘘っ!」
「何!BC兵器?!」
「冗談だろ!そんな物使えばネルフどころか日本…いや、世界を敵に廻すぞ!」
「い、一体何?…あ、国連軍からです、所属不明潜水艦発見、現在交戦中…え?」
「どうした!」
「し…所属不明艦より弾道ミサイルの発射を確認…迎撃成功全弾撃破!」
「ふーつ、助かった。」
「形振り構わずだな。」
「続報です。尚、弾頭はN2と思われる…」
「N2だと!!」
「馬鹿な…」
「…所属不明艦撃沈。艦隊被害軽微…良かった…」

「気を緩めるな!まだ何が起こるか判らん!(…手駒は無事か…しかしBC兵器にN2弾頭…一体…)」
「「了解!!」」

どこかの田舎道、謎の大型トレーラーの運転席。

「マナー…」
「…マリーカだってば…」
「…どこだここ…」
「…あたしに訊かないでよムサ…猪木。」
「…ごめんなさい。ちゃんとマリーカと呼びますから闘魂は御勘弁…」
「…何でナビ付いて無いんだこれ…戦術リンク位普通有るよな…」
「…実験用だからってケチったのよ…てゆうか地形変わり過ぎて判らない…」
「よお、遅かったじゃないか…迷ったな。」
「「「か、加持査察官!すいませんっ!」」」
「ん、正直で宜しい。」

【つぎはそのにじゅうはち】


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