『お父様と私』

【そのなな】 作・何処


「そいじゃあ、シンちゃんとアスカとレイの今後の益々の発展と活躍を祈って…
「「「「「くわんぷゎーいっ!」」」」」
ゴキュッゴキュッゴキュッゴュッゴキュッゴキュッゴキュッ…
「ぷっふぅあぁぁ〜っっっ!くぅぅ〜っっとぉあむぅわぁるゎあぁんぬぉ〜っっっ!!おねーさーん生追加〜!」
「早っ!」
「ミサトあんたね、少しは周りを気に…って、リ、リツコあんたまで何ジョッキ空けてるのよいつの間に!このガサツ女一人だって大変なのに未成年三人で一体どうしろって言うのよ!」「…アスカ、無駄。今日は荒れるわ。」
「うわ…ど、どうしようか…」
「早期に行動すべき。戦略的一時撤退と状況観察を提案するわ。、その後状況により総退却か遅滞戦闘を行いつつ後退何れかを選択。又、目標の沈黙に備え回収部隊の編成と派遣を本部へ要請。これでどう?」
「ん、完璧ねレイ。それで行きましょう。それにしてもあんた頼むから戦自には入隊しないでね。勝てる気がしないわ。」
「…気になるんだけど遅延戦闘って…」
「ん?な〜に?とぉ〜おぜん私達を守ってくれるわよねぇシンジ?」
「碇君…頑張って。」
「う…やっぱり…」
「あんたね〜、か弱い乙女二人を怪獣二匹から身を挺して守るナイトの役割を任せてあげようっていうのよ!光栄に思いなさい!」
「碇君、貴方の犠牲は無駄にはしないわ…」
「犠牲確定!?」
「何言ってるのよレイ!!大丈夫よシンジ、安心しなさい。」
「アスカ…」
「後で私達美少女二人が・ちゃ〜・ん・と・介・抱・し・て・あ・げ・る・か・ら。ねっレイ?」
「ええ、任せて。(…策士だわ…流石ねアスカ、尊敬に値するわ…碇君の介抱…美味しいわ。…そう、私、嬉しいのね…)」
「えええぇぇっっっ!?あ、綾波!?あ、アスカ!?…ああああぁぁっ助けてよ誰か助けてよ誰か僕に優しくしてよううぅ…」

…ごめん無理。

「な〜にが『無理だな。その頃は海外だ。』よ!ヨーロッパでのミサ!?、アフリカの孤児支援機構主催クリスマスパーティーレセプション!?国連主宰チャリティー!?今更ゼーレとの会議!?国連軍主催パーティー!?しかも『帰国はクリスマス後だ。』ですって!?あ、お姉さんこっちも生追加!」
「ミサトの言う通り!あたしはグラッパをお願い!」
《えぇえぇ知ってますよ貴方がイベントになんて興味無いのも立場上それでも出ない訳にいかない事も予定なんて立たないスケジュールな事もでもそれにしたって少しぐらいシンジ君や私達に時間空けても宜しいでしょうにそれに普段はああいう素顔だったなんてちょっとくらい私にも見せてくれてても良かったんじゃないですか短い付き合いでは無いのに初めてですよ貴方のあんな笑顔見たの狡いですわ卑怯ですわあんな顔するなんてビックリです計算外です想定外なんてもんじゃ無いですわ全く貴方の笑顔がどれだけ私の心臓に悪いか判ってらっしゃらないんですねそれにしてもあの笑顔を浮かべさせたアスカやシンジ君に嫉妬しちゃいますわ本当に狡い人なんだから…》
「あらもう終わり?いいわお姉さん追加!」
「ををっ!?い〜い飲みっぷりねリツコ!よっしゃあ!付き合ったる付き合ったる!世間とか一般常識ってもんが無いのよあの髭ったら大体あんたの息子がここに居るじゃない!なのに仕事ばかりが人生かっつーの!こうなったらもっともっとシンちゃん逹と打ち解けさせたるわ!こっちもおかわりお願い!」
《それにあんな台詞反則です思わず見とれてしまいましたわなんて事ですかこの私が茫然自失に陥るなんてどれだけ貴方は私の知らない顔を持っているんですか想定や予測を裏切るんですかロジックじゃ計れないのは知ってますけどあの台詞はあんまりですわどうしてくれるんですか私又惹かれるぢゃないですかえぇえぇ私馬鹿です良く解ってますそのくらい撃たれた時これで漸くユイさんに並んだなんて思ったくらい馬鹿者ですよ知らないでしょ私14の頃から貴方を追ってる馬鹿者ですわ貴方からすれば未だに小娘ですよ判ってますユイさんは憧れの女性でしたし敵う訳無い相手でしたしおまけにもう居ない相手じゃないですかだから貴方が嘘ついてても我慢してたのにそれでもあの笑顔は反則ですあの台詞は卑怯です私何も言えないじゃないですか…》
「ををっっっ!!!リリリリツコッ!こっ、こりはぬわんとぉっっっ!!」
「あら、流石ねミサト。そう、なんとホタテよホタテ!もうアラスカか択捉島からしか来ない逸品よ!しかも天然物!!!」
「リツコっ!」「ミサトっ!」
「「すいませ〜ん!ワイン白デキャンタで!!」」

ミサト、爆走。リツコ、暴走。…もう誰も止められない…王蟲かおまいら。
…頑張れ青い顔の少年…
(ううっ、青い機体の少女の役だよ多分それ。髪も蒼いし。なんだったら青い瞳の少女でも…大体なんで僕なのさいつもいつも…)
我が身の不幸を嘆く少年は神話になるのか!?
そして時は過ぎ…

「ミサト!何別テーブルに移ってるのパクちゃん膝に乗せて!みんなも何!シロちゃんやミコちゃんアルテミスと戯れるなんて狡いわ!私も混じる!メーちゃんカー君おいで〜♪」
「…」「…」
「シンジ…レイが怖い…」
「あれだね…お互い目が離せないんだね…あ、アスカ、その抱き方だと駄目だよ。もっと下から…」
「抱くですって!?くぉるぅわぁ未成年!ぬぅわぁにぃ不純な会話しとるんぢゃ!!保護者がいるにょにい〜い度胸にゃのっ!!」
「あ〜はいはい酔っ払いは黙って座ってなさい。猫の毛付けてペンペン焼き餅妬かないかしら…」
「ペンペンは大人だから大丈夫じゃない?鯵三匹オマケにあげて来たし…あ、ミサトさんその持ち方は嫌がられますよ。」

ここはセカンドインパクト前からの老舗猫喫茶。
ネルフ様御一行がリツコのお薦めイタリアンで(大人は)楽しく(壊れて)食事を済ませ、ビールとグラッパとワインで出来上がったミサトとリツコが戦略的撤退に失敗した子供逹を引き連れ「酔い醒ましにょ!」と雪崩れこんだのがここである。リツコ曰く『心のオアシス』だそうで…
…確かに皆様癒されているようです。

【え〜次のお話は〜番外編〜番外編〜。】


<BACK> <INDEX> <NEXT>