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今までのお話。



雨が降っていた。

その日僕は朝から自分の周囲に水が流れている幻影に付きまとわれていた。
決してうっとうしい訳じゃなくて、むしろその流れはいつも心地よくて。

(少しばかり自分が心配でもあったけどね。)


その日の帰り道、明日香は僕に隠れんぼをしようと誘いかけて来た。
狐の子と隠れんぼをして勝てる訳ないと思いながらも、
―どのみち明日香の頼みを断わったり出来やしないんだ僕は― 
彼女を懸命に追い掛けた。
そして、何が起ったか分からないまま、通水路のトンネルで水にまき込まれ、異界に吐き出されてしまった。
まるで決められたお話のように、明日香の姿はどこにもなく。


僕は出会った子狐の言うまま、すすきと菊の花が咲き乱れる広い原っぱを目印の樹に向かって歩き続けた。
そしてもうくたくたになった頃、またもや明日香そっくりの居丈高で生意気な、小さな妖精?に巡り会った訳。
僕が腰掛けた切り株に住んでいた彼女はぷりぷり怒りながら現われた。
くすくす笑いを必死に押さえながら僕はその子に謝った。
それというのも口ぶりや態度が気嫌の悪い時の明日香にそっくりだったからね。
彼女のミニチュアって感じだったんだ。


「あの木のところまで行きたいんだけど、思ったより結構遠くて困ってるんだ。
行けばいくほど遠くなる感じでがする。」


ブロンディアーナと名乗った妖精ははちゃっちゃっと手を振ってあきれたように言った。


「ばぁか。あの木は人見知りするに決まってんじゃないの。逃げ足速いわよ。
この辺じゃ有名な話じゃない。」

「ええっ、そうなの。あの・・・木って動くの?」

「そりゃァ、何だって嫌なら動くでしょうよ。あったりまえじゃないの。
嫌なものはあんただって逃げたくなるでしょ。まして人間相手じゃあね。
あんた大丈夫?」



そんな事言われてもなぁ。
とにかく僕は、この世界では、僕の常識が何の役にも立たないのが分かった。








 

彼女は魔物 ?

第9話  明日香、花に潜む事 2

writing / komedokoro
illustration / penpen










ブロンディアーナにもう一度尋ねてみた。じゃあ、どうやってあの樹に近付けばいいって言うんだ。
彼女は私は普段平気で近付いてるから考えた事がないと答えた。

「そういえばそうよね。どうすればいいのかなあ。」

「あの樹が逃げ出すのは恥ずかしいから?それとも怖がっているから?」

「どっちでもないと思うよ、なんていうのかなあ。単に知らないやつが来ると
うっとうしいし、面倒だからじゃない? 特に人間は常識ないから。」

やれやれ。ちょっとは慣れてるつもりの僕でもこの有り様だからね。

「人間は常識ないから・・・って。当たり前のような気もするけど、君は?」

ブロンディアーナはちょっと照れたように俯いた。

「あたしは、知らないものを見るの大好きだもの。好奇心が旺盛ってやつかな?
それで子供の頃からお母さんにはよく叱られてるんだ。」

叱られてた、じゃなくて、叱られてる、なんだね。
僕はこの子がしゅんとなって叱られてる所を想ってちょっと微笑んでしまった。

「ここには、そんなにしょっちゅう外から人が来るの?」

「ううん、めったにこないよ。たまにきてもあんたみたいに落ち着いていない。
錯乱して、おどおどして、顔を見ると叫び声をあげて逃げ出しちゃう人ばかり。」

妖精は僕の顔の前まで飛んで来て、僕の顔をまじまじと見た。

「落ち着いてる割には、何か、ぱっとしないわね。弱そうだし。」

「わ、悪かったね。気を悪くするぞ。」

「ふーんだ。ちっとも恐くなんかありませんよー、だ。」

と、言った瞬間、彼女の姿はぱっと消えたかと思うと眩しい光が僕の身体の周りを
物凄い勢いでくるくると巻き上げるように取り巻いた。
そして、バン!という激しい音と一緒に弾けた。

「わああっ!」

僕はびっくりして思わず後ろに倒れ、尻餅を付いた。

「あーっはははははっ。ふふん、それ見なさい、全然適わないじゃないの!」

光の粉を振払うようにしてブロンディアーナが大笑いしながら現れた。
加熱されたガラス棒みたいに真っ赤に輝いている。身体の周りには線香花火みたい
に小さな火花が飛び散っていた。うっかり触れるとやけどしそうな感じ。

「こんな事で勝ち誇るなよっ。でも、それ、熱くないのかい?」

「どうってことないわ。光量上げた時や速く動いた後はこんなふうになるのよ。」

ふーん、フィラメントみたいなものなのかな、と思った。

「あ、それで今思い付いたんだけどさ、もう暗くなってきたし、樹まで私があんた
を送っていってあげれば、樹は私が近付いてくるんだと思って、じっとしててくれ
るんじゃないかな。」

どう見ても僕には羽の生えた明日香にしか見えないブロンディアーナの意見に、僕は有り難く甘える事にした。
その他に良い考えも浮ばなかったしね。
ブロンディアーナの大きな螢みたいな灯りの後を付いて歩きながら次第に水の匂いがして来るのに気が付いた。


「ねえ、ブロンディアーナ。この先には水があるのかい?」

「ブロンって、呼んでくれていいよ。うん、この先樹の向うには森と湖が広がっているの。
湖の底は、この世界のもっと深い所なのよ。私達はこの世界の一番表側にいる訳。」

「幾つか層になっているってこと?」

「うん、そういわれてる。私みたいに羽のある者は下の層には行けないから良くは知らないけれど。
あの樹にそう聞いた事があるわ。花畑、森、暗い海、明るい森、流れ、草原、滝、光・・・
いろいろな世界があるらしいよ。」

樹に近付くに連れて周りは盛り上がった丘になり、色濃い草原になって、彼方此方にまるで鏡のように輝く
自噴する小さな泉が輝いているのが見えるようになった。その泉水達はおのおの違う色に輝き、
そこからの流れが無数の網の様になってこの辺りの草原を覆っていた。
空の星がその一つ一つの泉に映り、ひとつひとつの泉の中にまたひとつずつの宇宙があるように見えて。

その泉の中の星の群れを見て、僕ははっとして空を見上げた。空には渦を巻く程の多くの星が、
いつも見なれた名賀尾市の、見事な夜空のさらに十数倍の星が満天にぎっしりと輝いていた。
そのまま零れ落ちて来そうな夜空に胸を突かれ、僕は声も出せないでいた。


「空に・・・こんなに星が。」

「星?ああ、ここでは人間にも私達がいつも見ているものが見えるようになるの。」

「私達が、何時も、見ているもの?」


ブロンは溜息をついた。


「人間の感覚器って、わたし達直接岩や水から『生まれたもの』や、そこにあるものを
使って次第に発生して来た『湧き出したもの』に比べてひどく性能が悪いのよ。」


ブロンは僕の目の高さまで降りて来てそこでアブのように空中で留まって言った。
ぷーんと聞こえるような微かな羽音は、虫の羽音よりかなり高い。


「あなたの目は、少しはいいみたいだけれど、普段は全然見ていないわね。
見ようとしなければ、見えるはずのみのも見えなくなってしまう。
それを繰り返せば、次第に最初から見えなくなってしまうわ。退化してしまうのよ。」

「それで、人間には星も見えなくなってしまった訳?」

「星に限った事ではないけれどね。いろいろ目に見え難いものよ。」

「妖精とか精霊とか?」

「ううん。そういうものは見えたってしょうがないでしょう。
もともと、お互いに領分さえ侵さなければ別々に暮らしていた者だもの。
人間は、むしろ人間同士が分かり合えない所に、問題があるんじゃないかな。
自分にとって、大事な人の真実さえわからないでしょ?」


そう言われてアスカの事を思い出した。でも彼女は魔物だし僕は人間だ。
分かり合うことが、ますます難しい異種族同士は、一体どうすればいいんだろう。


「・・・超能力がなければ、それに頼らないと分かりあえ無いって思う弱さって言うのかな。
そういう物が、元々無いか既に失われてしまってるなら、もう試みようともしない。
それが殆どの人間のやり方。」


ブロンの声がどこからか聞こえて来た。そうだよな。何時からこんな事に臆病になっただろう。
元々あの子の尻尾を見た時、僕は覚悟を決めてたんじゃ無かったのか。
異種族であっても、魔物であろうとも。ぼくはあの螢の乱舞の中で、主従関係だけを誓ったのか?
アスカが昔の記憶を取り戻し僕との間に何かがある事を知った時、僕はどんな事があっても、
アスカから離れられないと気づいていたんじゃ無かったのか。

突然ブロンが僕の目の前にアップになって現われた。僕は危うくひっくり返る所だった。


「ほら、なにしてるの、着いたわよ。・・・今晩は、樹。」

「お前か、光る虫。」

「虫じゃ無いってば。妖精よ!」

「では妖精。何をつれてきた。」

「人間・・・かな。たぶん。」

「人間です。」

「人にしては少し波動が違うな。この光紋は…狐の関係者か。」

「関係者って言っていいのかな。アスカと言う女の子の狐をご存知ありませんか。
金色の毛をした6尾の狐です。きれいな青い目をしている。美しい毛並みの娘です。」

「知っている。ここを走りぬけていった。」

「じゃ、この道の先にいるの?」

「今日は大分歩いたからどの辺ですれ違ったのだったか。」

樹が応え、僕は落胆した。けれど人の世への戻り方を聞かなくてはならなかった。

「人の世からの入り口は無数にあるが出口は一つしか無い。」

「あんなに簡単に入り込んだのに。」

樹の答に呆然となった。そのたった一つを探し出さなきゃ帰れない訳?
しかもその時までに明日香を探し出して連れて帰らなかったらまた何時あえるのか。
ずっと分からないかも知れないじゃないか。僕は頭をガリガリと引っ掻いた。

背中から風が吹き渡った。夜の草原を吹き抜けて来た、冷たい乾いた風。
その風が僕の背中を押した。

「その一つはどこに?」

「時期がくれば出口のほうから寄って来るだろうよ。
お前の時間はいつまでも変わらないから、問題は無かろう?」

「冗談じゃ無い! 浦島太郎になっちゃうのは困りますよ。」

「それではお前の探し物を早くみつけるしかない。」

「だって、どこにいるのかわからないのに。」

「じゃあヒントをやろう。隠し物は隠さなくても隠れられるところが一番だ。」

「それだけ?」

「そうだ。さぁ先に進め。人間。」


一歩踏み出せば森林だ。そう思った途端に突然地面が傾き、僕の身体はいきなり暫く宙に浮いた。
地割れに飲み込まれて下の層に落ち込んだんだ。心の準備も何もあったもんじゃなかった。
その挙げ句、僕は激しい水音をあげて、水の中に放り込まれた。

「ごぼごぼ、げはっ。げはっ。」

咳き込みながら、必死でバシャバシャと水をかいてもがくと水面にでて息を吸う事ができた。
そこはひどく暗い上にゼリー状の飛ぶ軟体動物のような物が無数にいて、気持ち悪いところだった。
しかも、水の中にもぬるぬるしたプラナリアのような生き物がいて、足の踏み場も無い。
靴は堕ちた時の衝撃で何処かに飛ばされてしまっていた。
立ち上がろうとして転び、もう一度立ち上がったとたんゼリー笠みたいな奴が顔に貼付き、払った途端また転んだ。

「ブロン、ブローンディアーナーッ。」

呼んでみたけれど答が無い。羽のある物は、下の層には行けないとか言っていたものな。
きょろきょろ見回したが彼女の物らしい輝きはどこにも無かった。
僕はずぶ濡れのまま、情けない四つん這いの格好で、やっと岸に這い上がった。
立ち上がると眩しい光が僕の目を射た。
思わず手をかざすとその光の中に緑の美しい森が浮んで見えた。
流れはその森に向かっており、僕は引き寄せられるように立ち上がった。

「人間て、正の走光性があるのかな・・・。」

僕はやけになって『さーん歩進んで2歩下ーがる〜♪♪』なんて、オヤジがいつも
風呂で歌っている歌を小声で口ずさみながら、ふらふらとその光に向かって歩き始めた。









    
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 子供の頃の疑問を次第に口にしなくなっていくのは何故だろう。
不思議が一杯だった森にいつの間にか踏み込まなくなるのは何故。
山を走り回っていた女の子が、いつの間にか薮を嫌がるように、男の子達の興味も、
身の回りの不思議から、遠くへと移っていく。
時の流れに沿うように人の心もまた静かな影のように動いていく。
言えなかった言葉、伝えなかった想いがカサカサと降り積もっていく。
そして、人も、そうでないものも、ただ時間の溪間に置き忘れられて、
冷たい沢の、水底に溜まった朽ち葉のように、眠りながら朽ちる。
眠り続ける妖狐の、夢の中を流れている川と一つになる。深い群青の空から降り注ぐ声を聞きながら流れていく。
流れは浄化され、精製され、やがて純粋な思いだけとなって、白銀乃滴のひと粒に還元され、
その奥深くに浸み込んでいく。
石英の岩盤を通り過ぎ、その地下深くにひたひたと打ち寄せながら。



 昨晩の宿にした大きな大きな椋木の洞。入り口を覆った朽ち葉や苔などをどけると、
冷たい鮮烈な空気が流れ込んで来た。朝霧がまだ森に漂っており、川向こうの竹林がその身体についた水滴の重さに、
おじぎをするように頭を垂れている。
その霧の中を、透明な枠組みだけのように揺らぐ精霊達が笑いさざめきながら通り過ぎる。
私の下肢を通り抜けていくものもいれば、身体半分はまって動けなくなり、溶けて吸収されてしまうものもいる。
これは、一種の免疫的寛容を養うようなものだけれども、それが見えない人間達は森に来ると清々しいなどと言ったりする。
本当はこうやっていろいろなものが身体の中に取り込まれていくような事が限り無く繰り返されているのだ。

名賀尾市のうちにいる時でも、朝早くの汚れのない山からの霧が、家の中にまで流れ込んでくると
ふだんは見えないそう言ったものが良く見える。
私の影が薄く残った中に慎二が転がり込むと、淡い影は、喜んで慎二の中にも取り込まれていく。
そうして私と慎二は実質的に近いものになっていく。
山に抱かれれば山のものに、森に抱かれれば森のものに一体になっていく。
これが関わって生きる事なんだよ、慎二。そんな時私は呟く。

『また今日も少し同じものになれておめでとう。』

その度に私はちょっと嬉しくなるんだ。

霧を纏って竹薮の向こうにある沢に駆け降りていった。
谷間はミルク色の濃い霧が立ちこめていた。たちまち沢はざわめく。


『明日香ちゃんよ・・・』

『明日香ちゃんが来たよ・・・・』


此の沢を形成する溪一面にさわさわざわざわと、精霊達の声が箒で掃くような音を立てて広がっていく。
その思念が言葉となってまで伝わってくる。
此所は私が小さな頃から遊び場にしていた沢。苔の色一個一個の岩の窪みまで憶えている。
必ず岩魚がいる渊。沢蟹が多い瀬。カジカがいつでも捕れる朽ちた葉の一杯溜まっている岩の裏側。
その上を覆う合歓の葉がまだ閉じている。静かに葉の上に停まっている蜻蛉。気の根元に潜り込んでいる甲虫類。
大きな木の根元には一人ずつ守の精が佇んでいる。蜘蛛の巣がレースのように幾重にも折り重なって輝いている。
沢沿いにどんどん歩いていると木いちごの素晴らしい香りと歌が風と一緒に漂ってくる。


『わたしはここよ・・・』

『わたしを食べて・・・』


良く熟れたオレンジ色とえんじの2種類の木苺が甘酸っぱくあたしのの喉を潤す。
帽子一杯にその木苺を詰め込む。ムカゴを摘みとってパジャマのポケットがパンパンだ。
気の早いスギヒラタケが真っ白な姿を倒れた木の下から見せている。
どれもこれもあたしの大好物だ。もって帰れば慎二もきっと喜んでくれるだろう。
そう思って大きな葉と細いつるや葉を使ってバスケットを簡単に編み上げると、キノコや、野葡萄、
ルビーのようなスグリ、ノビルの玉やアケビやら、そんなものを一杯に詰めて意気洋々と洞に駆け戻った。



日が次第に昇っていく。
取って来たものを食べて、沢の水に口を付けた時に、背筋がぞくぞくするような思いに捕われた。
まさかと思ったけれど、それは間違い無くシンジの気配、シンジの香りだった。


「ああ!来た来た。信じられないけど慎二が来た!」


こんな深くに潜っているのに、まだ目覚めていない慎二がどうやってここにやって来れたんだろう。
あたしは大急ぎで移動を開始。そっと水の中に身体を浸し、上流に昇っていった。
目の前を小魚が素早く身を翻していく中、500mも遡ると、裸足になった慎二が制服を腰に結わえ付け、
ズボンを膝上まで目繰り上げ、おっかなびっくり川の岸を降りてくるのを見つけた。
屋根のように木陰になっている岩の後ろ。肩が水面からちょっと出るくらい浮かび、そっと様子を伺う。
疲れからか、少し頬がこけてやつれた感じ。それがちょっと素敵。
うふふ、こんな慎二もいいなぁ。こんなに苦労しながらあたしを探しに来てくれるなんて、
ちょっと少年騎士とお姫様のお話みたいじゃない?
だけどこのままだと流れが二股になっている所でうまくあたしの方にやって来るかどうか。
人間の姿から小さな水鳥に姿を変え、流れの弱い淵で、くるくると波紋を描きながら泳ぎ始めた。


「くわくわくわくわ!(ほら、こっちよ慎二。)」


慎二が目を上げた。その途端にあたしはパタパタと舞い上がって、巣穴の方へ向かった。
振り返ると彼は流れの中に立ち、あたしの飛んだ方を眺めていた。
うまくこっちに進みはじめた!
しめしめ、やった!あたしはほくそ笑むと谷間に舞い降り、辺りの精霊達に声をかけた。


「お願い!ここをもうすぐ私の大切な人が通るの。昨日から何も食べて無いと思うから、
みんなで何かごちそうしてあげてくれない?」


ざわざわと木々や草の葉が擦れる音。私に向かって好意的な波動が押し寄せて来た。


『いいわよ・・・喜んでごちそうしてあげる。』

『でも、ただじゃ駄目・・・』

『いたずらさせて・・・』

『いたずらさせてくれたら、ごちそうしてあげる・・・』



精霊とか妖精とかは、いつも退屈していて悪戯をする相手を求めている。
迷いこんで来た人間なんかは、いいおもちゃなのよね。
まぁしょうがないか。そのかわり美味しいものを一杯食べさせてもらうんだから。


「しょうがないわね、いいわよ。でも手加減してやってね。」



キラキラとそこら一面が輝いた。みんなが大喜びしている証拠。
ごめんね、慎二。でも、これはみんなの歓迎の挨拶みたいなものだから我慢して。



















彼女は魔物/明日香、花に潜む事−2/02
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