(短編・大人向け。未成年禁止)


【デザイヤ】

作・何処


『あ、凄い…』

『シ、シンジ、シンジ、わ、私の中、き、気持ち良い?』

『う、うん。き、キツくって、でも柔らかくって…あ、あったかい…』

『アハァ…ンンッ!アァァッ!』

『あ、アスカ…可愛いよ…』

『ンハァ…アァァ…シ、シンジの…熱い…お、奥が、奥がき、気持ちいいッンアゥッ!』

『ああ、アスカ、僕のアスカ、もっと感じて。』

『え?アフゥ…シンジぃ、も、もう一度言ってぇ…あ、あたしはぁ…』

『何?何を言うの?』

『あたしはぁ、誰のモノぉ?』

『ああ、君は僕のモノだよ。僕のアスカ、君が欲しい…』

『ああ、シンジぃ、も、もう一度言ってぇ…』

『うん、何度でも言うよ。僕の、僕だけのアスカ、君は僕の、僕だけのモノ、ああ締まるっ!』

『ふぁ、ア、アァ、アァッイゥッ!ア、アァァァ…ハァァ…フハァ…』

『凄いや…ひくついてる…言葉で感じちゃったんだ…アスカ、可愛い…』

『嫌あ…』

『そ、そんな顔されたら…我慢出来ないよアスカッ!僕だけのアスカッ!』

『ンヒッ!そ、そうよ。わ、私はア、貴方のモノ…いいの、シンジの好きにしていいの!』

『いいんだね、君を僕の、僕だけのモノにしていいんだね?』

『ええ、わ、私は貴方のも、モノよホゥッ!ンフッ、ンフッ、か、固い、イヒッ!や、焼ける、焼けちゃうよぉ、シンジの熱くて焼けちゃう…』

『止まらないよ…アスカァ、君は何て素敵なんだ、アァァ!』

『あぁ当たる、当たってる、擦れて奥に当たるぅ、抉ってえ!もっと苛めて、あたしを罰してぇ!』

『ああキツい…アスカのが僕のを搾ってるよ…』

『言わないでぇ!あ、あぁソコ、ソコッ!ゆ、許してぇ、あぁ恥ずかしい!オォォき、気持ちいい、気持ちいいのぉ!』

『あ、ああっアスカ、僕のアスカッ!好きだ、大好きだ!』

『アァッシンジィ、シンジィ〜…あ、あたしのシンジ、ああシンジぃ、好き、大好きぃ!』

『あ、アスカ、アスカ、アスカァァァ…』

『ンアァァァァ…来る、来ちゃう、シンジぃ、シンジぃ…来て、来てぇ…』

『あぁ、行くよ、行くよアスカ、アスカ、アスカァ!」
『アァッ、シンジぃ!』
『ア、アスカァァッ!』

『イゥッ!オ、ォァゥ!ヒ、ヒゥッ!イ、イァァァァッ!』


ガバッ!

「…あ?あれ?」

コンフォート17、アスカの部屋。窓から柔らかな朝日が差し込む。
ベッドの上、茫然自失なアスカ嬢…

「…夢?なのよ…ね?」

同時刻、シンジの部屋。

ガバッ!

「…あ?あれ?」

ベッドの上、茫然自失なシンジ…

「…夢?だよ…ね?」

二人共、徐々に記憶が戻り脳が活性化するに従い湯気が出る程頭に血が昇って耳の先まで真っ赤になる。

「「何でぇ!?!」」

違う部屋で二人同時に声をあげ、ハッとして下着の中を確認して安堵の吐息を…やっぱり同時に…ついた二人。

「「それにしても…何でこんな夢…」」

二人はこれから顔を合わせる相手を思い出した。

「「最悪(よ)(だ)…(シンジ)(アスカ)の顔見れない(わ)(よ)」」


「ミサト?シンジ君とアスカ…一体どうしたの?」

「解んないわよ…今朝から妙なのよ。」

「妙?」

「二人揃って寝坊する、シンちゃんはサラダに醤油かける、アスカは朝風呂入らない…こっちと目を合わせようともしないの…」

「…困ったわね…二人とも集中が足りないのよ…」

「どうします?今日はもう切り上げましょうか?」

「そうね…“お疲れ様、三人共上がっていいわ。”」

「「…はあ…」」
「?」


「何?レイから相談なんて珍しいわね」
「碇君とセカンドの事ですが…」


「マヤ、どう?二人の様子は?」

「今B120通路です…お互い意識してますね…二人共顔真っ赤だし。」

「やはりね、レイまであの二人の様子がおかしいって言って来たのよ。『碇君とセカンドがため息をついてます』なんて。」

「アスカがため息?!成る程、間違い無く恋患いですね!」

「う〜ん…メディカルチェックではアスカは未だ処女なのよね…」

「先輩不潔です!あんな若いんですよ!まだプラトニックに決まってるじゃないですか!」

「相変わらず潔癖症ね、若いからこそ自制が効かないのよ。ましてや男と女、ロジック通りには行かないわ。」

「だってなんか初々しいんですよ。シンジ君はアスカを意識しまくってるし、アスカなんかほら、そっぽ向いてるけどモジモジして…」

「あらあら、すっかり女の子して。後ろ手で隠してるけど、ほら指遊ばせてるわ。」

「キャーッ!恥じらってるアスカちゃん!!凄い可愛い!!!」

「…マヤ、この事は秘密よ。特にミサトには…」

「え?あぁ!何と無く判りました。」

「ミサトなら絶対あの二人からかって喜ぶわ、シンジ君やアスカの性格からすれば、からかえばからかう程ムキになって否定する。そしてお互い相手に否定されたって落ち込むのよ。」

「流石先輩!良く解りますね!」

「ふう…自分で言うのも何だけれど年の功ね、せっかく二人共相手を意識しだしたのですもの。ここは年長者として暖かく見守ってあげましょう。」

「はい。でも…いいなぁ、青春してて…」

数時間後、コンフォート17。ミサト家の浴室でシャワーを浴びる朱金の髪の少女。何やら様子が…
胸に当てた手が洗うのとは違う動き…独語の呟きも聴こえる…

『嫌…私、セックスなんて嫌い…パパ逹みたいに不潔なのは嫌…子供なんて要らない、母親なんてならない…』

手が下へ降り、色素も生え方も薄い毛に隠れた丘の谷間をまさぐる。

『嫌、嫌、嫌、触らないで…』

瞼の裏には一人の少年。弐号機の中で共にコントロールレバーを握った彼の手、甦るその感触が少女の指を踊らせ、背中で感じた体温の記憶が彼女の背筋を電流となって走り抜ける。

『あぁ…嫌、嫌、あ、あんたなんか嫌…あ、あんたなんかぁフ、ファーストとでも盛ってれば良いのよ…あ、嫌ぁ…そんな処触らないでぇ…』

涙を滲ませる少女の脳裏に、レイと結ばれる少年の幻影と、マグマの中自分の機体を捕まえたモニター越しの少年の記憶が交錯する。彼女の口から日本語の呟き…

「嫌い、嫌い、嫌い…あんたなんか…あんたなんか…嫌…ファーストとしちゃ嫌…やだ、その手で触らないで…あん…あぁ嫌あぁ…」
少女の指の動きが激しくなる。立って居られなくなった少女はスポンジマットへ膝を落とし、両手で泉と化した秘裂をまさぐった。
その繊細な指は起立した花芯を撫で、谷間を踊る様に動き廻り、愉悦の滴りを絡める。

「嫌、嫌、嫌、嫌、あんたがアタシのモノにならないなんて嫌…あんたのモノになるなんて嫌…出来もしない癖に…馬鹿、馬鹿、嘘つき…」

揺れる乳房の先は固く尖り、水滴を弾く若々しい肌は色素が薄く、その下の血管を浮き立たせる。

「嫌い、嫌いょ。嫌い嫌い、あんたなんか嫌い、大っ嫌い、嫌い嫌い、きら…アアァッイヤァァ触らないでぇぇ、そ、そんな処…き、汚い…ンハァゥッ!き、気持ち悪い、ヒ、ヒィ〜ッ!い、嫌ぁ…」

指先の動きが一層激しくなる。シャワーに打たれながら少女は固く目を閉じたまま顔を振り何かを堪えているように切な気な表情を浮かべる。

「嫌、嫌、嫌、嫌ぁ、き、嫌いよぉ…あ、やだ、やだ、やだ、こ、こんなの嫌、嫌、嫌、止めてぇ止めぇ、あっ嫌ぁ…」

何かを拒否するかの様に激しく頭を振る。

「嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、嫌、イャ、イャ、イャ、イャァ!」

指先は止まらず快感を求め秘裂を這い回る

「イ、イ、イャ、イク、イク、ハッ、イ、イャァ、イャ、イャ、あ、イイッ!く、来る、き、来ちゃう、あ駄目来る来る嫌怖い嫌駄目許してこ、こんなの嫌助けてシンジああ嫌嫌嫌嫌イャァァァッ!ヒッ!オフゥ、フ、ファァァァァァァッッ!」

祈りを捧げる彫像の様に膝を着き天を仰ぎ固まる少女。その苦悶と愉悦の入り交じった表情をシャワーの水滴が叩く。
やがて崩れるように床にその裸身を横たえ、白濁した粘液にまみれた指先を気だるそうに目前に持ち上げる。
指を動かし絡み付いた液が糸を引く様を見て少女はそっと呟いた。

「…気持ち悪い…」

その時、少年は自室で朝の夢をオカズに自家発電した後片付けをしながら呟いていた。

「最低だ…僕って…」

そして数ヶ月後…病室のベッドの上、少女はその身を横たえている。見舞いの少年は傍らで自己嫌悪に浸り、何時かの台詞を語る。

「…最低だ…僕って…」

少年が立ち去り、暫し有って少女は枯れ枝の様な腕で皮膚の不快感の元に触れる。少年がいた事すら気付かぬ少女は、指先の粘る感触に無表情に呟いた。

「…気持ち悪い…」


…赤い海。少年と少女はお互いを求め擦れ違いながらもここにいる。

磔状態の初号機から苦労して降りた少年は骸を晒す弐号機へ走った。

弐号機の骸から抜け落ちたエントリープラグに駆け寄った少年は、青い髪の少女を救おうとした時の様に非常ドアを抉じ開けた。

溢れ出すLCL、中に踞る朱金の髪の少女。息を飲み、少年は少女の元へ飛び込む。

「脈はある…」

人工呼吸の要領で胸を押し肺のLCLを吐かせ、マウスッーマウス。暫くして少女は咳き込み、自発呼吸が始まる。

「良かった…」

シート下のサバイバルキットから包帯と減菌ガーゼ、消毒剤を取り出し、応急手当てを施しながら、覚えていて損は無いと手解きしてくれた保護者の女性に感謝する。

非常食とジェルドリンクをズボンのポケットに捩じ込み、医薬品を胸ポケットへ。腰に挟んだ拳銃を少女の包帯の中に押し込み、ライフツールの入った箱を代わりに腰に挟む。

エントリープラグから少女を抱き抱えて外へ。彼女の軽さに少年はいたたまれない気持ちになる。

胸に下げた十字架を握り、少年は大人のキスを教えてくれた保護者に祈った。生き延びさせてくれて有難うと。
涙を溢しながら彼は傍らの少女を背負い、明日へと歩き出した。


「…気持ち悪い…」

首を絞める事が出来ず、泣きじゃくる少年に少女は絶望した。コイツはアタシを欲しがっていないと…

食料も尽き、体力も限界な少年に、鎮痛剤が切れ痛みに苦しむ少女はこう言った。

『アタシをあんたのその手で殺して。殺せば私は永遠にアンタのモノよ。』

覆い被さり泣き止まぬ少年の頭を撫でながら、少女は包帯の下の拳銃を使って少年を殺そうと思った。

(これでコイツは永遠に私の…アタシだけのモノ…誰にも渡さない…)

だが、少女は少年の頭を撫で続け、繰り返し呟いていた…

「…気持ち悪い…」



【劇終】


【恐らく後書き。】

何処です。

今回大人向け。前作アレでナニがPiでしたが、今度は…ナニは夢オチと一人遊び、はい卑怯者です。

…やっぱシンジ君自家発電描写を…石投げるな石ぃ!


【蛇足】

安アパートの一室、布団の塊が蠢く。
布団からはみ出した男の足と朱金の髪、喘ぎ声と共に布団が動き、どこか悲鳴のような籠った呻き声と共に動きが止まる。

やがて布団からキスマークまみれの裸身を出した一組の男女…

「…ねぇ、引っ越さない?シャワーぐらい欲しいよ…」

「…夏のドイツ帰省費用捻出の為、我慢我慢。」

「だぁってぇ〜」

「パイロット手当て満額支給まで後一年我慢!」

「え〜?でもアンタ余裕あるでしょ〜?アタシ2LDKよ〜。しっかし成人まで同棲駄目なんてウチも固いわ〜、規則改訂申請ね!」

「同棲か…三人で暮らしてた頃、君としてる夢を見たんだよね。」

「え?あんたも?」

「え?」

「…実はアタシも…あの時からあんたを意識してて。最もあの頃は…お互い酷かったわよね…」

「…」

「だからあんたが私を殺せなくて泣いた時、アタシあんた殺して私のモノにしたかった。でもシンジ…助けてくれて有難う…」

「良かった…僕と生きててくれて…」

「…うん…」

「…君を殺せなくて良かった…」

「…うん…」

「…いいよ…泣いていいよ…」

「う゛…う゛え゛ぇ゛〜…」

「…大好きだよ…」

「あ、あだじもぉ…」


「…来年、結婚しよう。」
「!##!馬鹿…ごんな時に…」

「で、回答は?」

「…はい…」


<INDEX>