(短編・馬鹿話)


【綾波さんすっとぼける】

作・何処



こんにちは。

綾波レイです。

早速今日のゲストをお呼びします。

今日のゲストはこの方。

「…私だ。」

…ネルフ総司令、碇ゲンドウさんです。


「…シンジ、何であたしらここに居るの?」

「…アスカ、それはね…」

「あっらぁシンちゃんアスカぁなぁに暗い顔しってんのよぉう!」

「…多分この人のせいだからだよ…」

「…何言っても無駄な訳ね…」

「「はあ。」」


…では碇司令、今日のテーマをご紹介下さい。

「今日のテーマは…これだ。」


『孫』


…なんかもうオチが見えてますが。

「問題ない。いざとなれば成人向けに書き換えれば済む。」

…シナリオと違いませんか碇司令。

「その為のネルフです。」

…違います。


「さあ〜て、シンちゃぁん、アスカァ?」

「「…嫌な予感…」」

「ぬわぁ〜んで貴方達が此処に居るかと言うとぉ…」

「「聞きたくない聞きたくない…」」


「…あんたら…未だ童貞と処女だってね…」

「キャーーーッッッ!ア、アンタ何人のプライバシー侵害発言してるの!」
「そ、そうですよ酷いやミサトさん!」

「…本当なのね…」

「そ、それがどうしたって言うのさ!」
「そ、そうよ!」

「あのねえ…『それがどうしたじゃ無いでしょ!アンタらいい加減結婚してもう一年経つでしょうが!!それで未だ童貞と処女だってのが問題なの!!!』ゼハーゼハー…判った?」

「「う゛…」」

「…これは貴方達の為なの…リツコがね、貴方達が未だ童貞と処女だって聞いて張り切ってるのよ…」

「「ひっ!!」」

「…で、シンちゃん、貴方…ちゃんと…その…出来る?おっきくなる?」

「は?」

「何言ってるのミサト!シンジはもう硬くってアタシの手に収まらな…嫌ぁぁぁぁ!!!」

「…あのサイズがそこまで育ったか…おっきくなったわね〜シンちゃん…色んな意味で。」

「こんの浮気者ぉ!H助平変態!裏切り者ぉ!馬鹿馬鹿馬鹿ぁ!ウエェ〜ンシンジの馬鹿ァ〜」

「アスカ…さっき言ったでしょ?シンジ君…未だ童貞よ?」

「シンジ殺してアタシも…え?」

「だ〜か〜ら〜うっかり風呂上がりにシンちゃんが晒しただけよぉ…アスカのバスタオルポロリ事件みたいな物よぉ。」

「あ…な、なんだ…そっか…」

「それはそうと…シンちゃん泡吹いてるわよ」

「え!?あ!キャーーーーッッッ!シンジシンジシンジぃぃ!死んじゃ駄目死んじゃ駄目死んじゃ駄目ぇぇぇ!」


…さてここでお知らせです。

綾波レイお薦め商品のご紹介。

今日はこれです。

「これは!?」

…開運キーホルダー。色は五色。青、紫、赤、銀、黒取り揃えてある…失礼、あります。

「我々はこんな物にまで頼らなければならない…だが可能性がある限り購入する価値はある…」

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「使い方は様々だ。ちなみに黄色はプレミアム。引いた者はその幸運を噛み締めるがいい。」

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「…さて、シンジ君が復活するまで二人きり女同士になった所で…アスカ。」

「な、何よ…」

「何よぢゃない!」

「ひっ!」

「正直に言いなさい…リツコに引き渡されたくないなら。」

「(コクコク)」

「ぶっちゃけ〜、どぉなの夜の生活は?」

「ど…どぉなのって言われても…」

「…(Pi)」

「ふ、普通よ普通!キスして抱き上げて貰ってベッドにぃ…」

「…で?」

「そ、そのぉ…あっちこっち…ミ、ミサト、は、恥ずかしいから耳貸して…」

「ん〜しょうが無いわねぇ〜…ふむ、ほうほう…あらぁシンちゃん意外と大胆〜」

「…そうなの?」

「うんうん、中々初心者にしては…で?」

「あのね、…」

「え?へえー、成る程ぉ…あらぁ凄い…おおー、やるじゃん、で…ウヒャー恥ずかしいー痒いー」

「なんでょぉ…いいでしょ私がお願いしたんだから!」

「あぁはいはい、それで…うんうん、…うはぁ!それでそれで!…甘ぁ!メチャ甘ぁ!いいわぁそれよそれ!…で…おぉぉ…うわぁシンジ君凄…ふんふん…ふん…うん……うん……うん……ゴクッ……そ、それで…」

「…でね、その…」

「………ガクッ…」

「…ミ、ミサト?」

「あ!アホかあんたわあ!な、なんでそこで蹴倒すのこの馬鹿!!」

「だ、だってぇ…」

「だってぢゃ無いでしょうが!そこまで盛り上がって何故蹴りが出る!…はぁ、シンジ君こりゃ前途多難だわ…アスカ?」

「だって、だって…怖いの…急にシンジが男の人に見えて…」

「あ、当たり前でしょうが!シンジ君は男な…あ、判った。」

「?何?」

「…Pi、“あ、マヤちゃん!プランAシナリオ66ね。”」

「ミ、ミミミミサト、いい一体…」

「いーい事アスカ、アンタには大人に…男や女にコンプレックスと言うかトラウマが有るわ。シンちゃんへの昔の貴女の過剰な攻撃性と今の男のシンちゃんへの恐怖…それは表裏一体なの。」

「そんなこ!…そうかも知れないわ…」

「流石アスカ、頭では理解出来たようね。じゃあ次は…実践ね。」

「ミサト…その司令ポーズは止めて…」

「貴女には教育資料としてマヤちゃん特選“恥ずかしい程甘甘”少女漫画ベスト3と二十代ネルフ女性職員陣厳選“ものごっつエロエロ”レディースコミックベスト3に“あり得ねーうわぁキャーッ恥ずかしい”晴句淫小説ベスト3。これを読破して貰うわ…そしてこの加持監修、相田くんリサーチによる“碇シンジの好きそうなAV”特別編集番一枚もね…視聴して貰うわよ…」

「ひっ!」

「だーいじょーぶ!エヴァのフィードバック切り抜けた貴女ならあーんな事やこーんな事どころかどーんなハードプレイだってお茶の子サイサイよ!」

「そ、そんな問題じゃ…」
「さ、じゃおねーさんと一丁お勉強しましょ!」

「じゃ…行きましょうか…。」

『『ガシッ!』』

「れ、レイ!?いつの間にっ!ミ、ミサト!?目、目が怖い…え?え?え?ど、どこへ…嫌、嫌、嫌〜!」



…任務完了。

「ご苦労。」

…でも大丈夫ですか?

「ふっ…」

…(司令…楽しそう…)

そして事態は意外な展開…(…意外?意外かしら?)


【この番組はネルフの提供でお送りした。引き続きこの番組はネルフの提供でお送りします。お楽しみ下さい】


…翌日…

「汚されちゃった…汚されちゃったよぉ…」

「…説明して貰えますよね…」

「あ、あはは…し、シンジ君目が怖いわ…」

「嫌、嫌、嫌、嫌、モーホーは嫌ズーレは嫌女王様は嫌ムチも蝋燭も嫌…」

「説・明・して・貰・え・ます・よ・ね!」

「き…教育資料として渡した特選“恥ずかしい程甘甘”少女漫画ベスト3がね…その…所謂“女学院物”で…厳選“ものごっつエロエロ”レディースコミックベスト3に…その…BLって奴が混じってて…“あり得ねーうわぁキャーッ恥ずかしい”晴句淫小説ベスト3って筈が…男性向けハードコアまで混じってて…。」

「…それで?」

「その…トラウマを克服させるつもりが…逆に刺激しちゃった…みたいな?」

「疑問型かよ!?もういいでしょ!僕らはもう帰ります!もうほっといて下さい!さ、アスカ掴まって。」

「あ、シ、シンちゃん…帰ったか……Pi、『“あ、加持ぃ、プランA終了。プランSに移行、後は任せたわ。”』…Pi”」

…CM入ります。

【ネールフネルフネールフー♪ネールフネルフネールフー♪ネルフネルフ〜♪】

【赤木の印で今宵限り、憎い台所のてめえら達とぉ別れ別れになる門出だぁ!一撃必殺!強力殺虫剤ラミエル、好評発売中!(使用上の注意を守りお使い下さい。)】


…Pi、『“あ、加持ぃ、プランA終了。プランSに移行、後は任せたわ。”』…Pi”

「…シナリオ通りだな。」

ええ…アスカ、役者だわ…

…視聴者の為に画像を巻き戻します。アスカが碇君に支えられて…スタジオを出る寸前、ここです。

「後ろ手で明らかに葛城君にピースサイン…完璧だな。」

…碇君の優しさと保護者意識を刺激、今なら碇君は自信を持っている。そしてアスカは今の碇君になら恐怖を感じない…

「そして参考資料で感覚の麻痺した今の彼女なら普段は“媚び”だと思い込み出来ない“素直に甘える”スキルが発動出来る。」

そう…これで彼女は真の“ツンデレ”になる…

「“碇シンジの好きそうなAV”特別編集番には共通点があった…金髪・巨乳・和姦、そして…」

“頼られる男”ですね…

「ふっ…後は報告を…」

…実況が入りました。カメラ切り替わります。

『此方実況の加持です。只今ターゲットは某高級ホテルに入りました。その画像は此方です』

………出ませんね…あ、出ました。

『全くミサトさんもいい加減僕らで遊ばないで…』

『シンジ…疲れた。』

『あ、ご、ごめん。直ぐタクシーを…』

『…そこで…』

『え?あ!う…』

『ミサトに怒ったシンジ…格好良かった。』

『…(ゴクッ)』

『…駄目?』

『だっだっだだだだだだせいのぢゃなくって』

『…駄目?』

『駄目な訳無い!』

『…いいよ…』

『!!!』


『…この後ターゲットはフロントに突撃を敢行、現在最上階の一室の模様、現場からの中継を終わります。』

「シンジ…良くやったな。」

おめでとう…碇君、アスカ…

「レイ…今回のシナリオ…お前が書いた。そうだな?」

…では次の放映のゲストを…

「レイ…頼むから私を巻き込まないで…」

…ネルフの頭脳にして女王様実はないすばでぃで少しMのこの方
「レイ何を言い出すの!!わ、私は【この番組はネルフの提供でお送りしました。】ないわ!」


「ふっ…問題無い。」


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